今回は私が副理事長を務めております日本近視学会の活動につきお話させていただきます。近視は広い年齢層から注目を集めているだけでなく、今までの民間療法と医学療法との線引きも曖昧なことから、従来と違った情報発信戦略が常々必要と感じておりました。通常、医学会において学術的内容は学会で発表、吟味され醸成された後に確証性や信頼性を持って公衆に伝達されるもので、このプロセスはもちろん重要です。
しかし、近視は今までの疾病と明らかに異なります。一般には「近視」で悩む人口は、今までの網膜疾病と比べて桁違いに多く、それゆえ最新情報への渇望や圧力は比べ物になりません。つまり学会活動の公式見解を待つよりもむしろ、ネットで得られる手軽な情報に飛びつく傾向が段違いに強いのです。これは若い世代ではなおさらです。
現在インターネットでは、医学的根拠が乏しい、もしくは非常に脆弱な根拠の上に論理の飛躍も甚だしい情報が氾濫しています。近視学会としては、このような状況を傍観するのでなく、常に公衆に対して正しい最新情報や見解を積極的・能動的に発信することが、大きな責務と考えました。すなわち今までの学会よりも一歩踏み込んだ積極的な対外活動です。
今回我々は学会監修にて予防啓発サイト「親子で学ぶ近視サイト」立ち上げました。このサイトは、小さいなお子様から保護者様の幅広い世代に、わかりやすく楽しんで近視を学んでいただける構成になっております。学会風の堅苦しいものではなく、平易で砕けた表現を用いて保護者様やお子様がわかりやすい画面、構成となっています。今後コンテンツを追加し、近視の一大サイトにしていく予定です。
また昨今はウェブだけではなくSNSもインターネット戦略の重要な柱です。即時性の公開情報として近視学会公式Facebookを開設し、随時新しい情報や研究結果等を発信しています。そして、お子様をもつ保護者様の世代に馴染みのあるInstagramも開設いたしました。このように近視学会では、近視の正しい情報を積極的に発信していきますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。また、いろんなご意見をいただければとても嬉しく思います。
**日本近視学会関連サイト**