医療法人恭青会の医療関係者向け情報メール
電子版 慈育36号
正しく表示されない場合はこちら
秋の気配も次第に濃くなり、
穏やかな好季節となってきました。

皆様お変わりございませんか。
今回は「浮き彫りになった医療の問題点」 について
お話しさせていただきます。

浮き彫りになった医療の問題点

コロナは少しずつ収まりつつありますが、社会経済から学生教育にまで大きな爪痕を残しました。

これらの回復には何年かけても難しい問題もありますが、今後は前を向いて自分たちの社会的責務を遂行していくことが大事なのではないでしょうか。

ただ私は損失については、あまり議論する気はありません。失われたものを討議しても、しょせんは後ろ向きの話しで気が滅入るからです。

一つ言えることは、この新型コロナウイルスは日本人が目を逸らしていた社会の様々な問題点を浮き彫りにさせ、大きな意識変革をもたらすきっかけになると予想されることです。

論点①

医療問題のひとつは薄利多売を前提とした診療・報酬体制です。

とくに眼科業界では、ドライアイなどの軽症疾患に対して、定期受診と投薬をうけることに疑問や抵抗を持つ人が増えました。

日本の医療機関の多くはフリーアクセス方式の為、医院内の混雑が懸念されますが、逆に言うと軽症患者が多数来院することで、なんとか帳尻を合わせてきました。

今回のパンデミックで、予約を絞ったり、医院内のソーシャルディスタンスを保つようになり、ようやく医師一人当たりが担当する患者数が、世界の先進国標準に近付いたと思います。

しかし逆に業況が悪化して、採算が合わない医院・病院が発生し始めました。

論点②

また極端に安い再診料も問題でしょう。プラス検査費用や諸費用も合わせ請求することで底上げを行って診療単価を維持してきました。

すなわち診察料金よりもはるかに高い追加の検査料金で、埋め合わせをしていたのです。今回オンライン診療等の施策が提唱されましたが、普及はほとんどしていません。理由は簡単で、診察料だけでは採算が合わないからです。

さいごに

今回の騒ぎでさまざまな問題点が浮き彫りになりましたが、こうした歪んだ報酬体系を修正していかない限り、今後2度目、3度目のパンデミックに対応できないと思います。今までのいきさつからもこれら保険政策の根本にかかわる問題が一挙に解決するとは思いませんが、我々はそれを踏まえた上で経営体質を改善し、骨太で基礎のしっかりした診療をやっていく必要があると思います。

医療関係者向け慈育メルマガ・ニュースレター

医療法人恭青会

理事長 生野 恭司
-----------------------------

本院いくの眼科 医療関係者様向け診療時間外連絡先:080-1490-6436
慈育編集部:contact@kyoseikai.com

慈育読者アンケート

医療法人恭青会 ホームページ

いくの眼科 ホームページ

あさいアイクリニック ホームページ

理事長 生野の活動を掲載しています。

診療時間のお知らせやご案内を掲載しています。

恭青会の活動を掲載していきます。

医療法人恭青会 〒532-0023 大阪市淀川区十三東2丁目9-10 十三駅前医療ビル3階


Update Profile/Email Address