眼の圧を下げるために、目の壁である強膜の1部分に穴を開け、目の中から水が逃げるようにします。こうすると目の中の水が溜まらなくなり圧が上がらなくなります。ただ開けっ放しですと、そこから細菌が入ったりしますので、実際は一番外側の結膜を残し、その下に溜めて逃すことになります。実際に文章で書くと難しいのでこれに関しては「線維柱帯切除術」の図を参考にしてください。
圧を下げる手術ですが、圧が下がらないと緑内障が進行し、圧が下がりすぎてしまうと網膜に障害が生じたりしますので、その調節は非常にデリケートです。
手術の後も頻繁に外来で処置などを行い、ちょうどいい圧に調節することになります。そのため緑内障の手術自体は30分ほどで終わっても、その後の調整に時間がかかることもあります。
この方法は大きく眼圧を下げることができますが、長期間にわたり感染のリスクが伴います。したがって、必要な場合以外はできるだけ手術を避けるのが望ましいと考えています。